秋の醍醐味の一つ、紅葉。栗林公園や大窪寺、寒霞渓(かんかけい)など、香川を代表する絶景ポイントをはじめ、日によっては人が少ない穴場まで、9カ所のおすすめ紅葉スポットを紹介します♪2024年の見ごろやライトアップ期間をチェックして、いざ紅葉狩りへ。
1.栗林(りつりん)公園<高松市>
“お庭の国宝”とも称される特別名勝「栗林(りつりん)公園」は、香川随一の紅葉スポット。江戸時代に百年余りの歳月をかけて完成した、日本を代表する回遊式の大名庭園です。
紫雲山を背景とする約75haの広大な敷地に、6つの池と13の築山が絶妙に配置され、歩くごとに変化に富んだ景色が広がることから、その美しさは「一歩一景」と評されるほど。写真は南の端、カエデが彩る道「楓岸(ふうがん)」。人がいない時は赤く染まる景色の中で時が止まったような感覚に浸れます。
ライトアップの期間中は、昼間とは異なる幻想的な光景に。水面に映える紅葉と相まって、息をのむほどのすばらしさです。南湖(なんこ)周遊和船(約30分、大人610円・3歳〜中学生310円)から眺めるのもおすすめです。※3歳未満は乗船できません。また、ライトアップ中の乗船は小学生以上に限ります。
飛来峰(ひらいほう)から南湖を望む風景は特筆すべきスポット。ライトアップ期間中は入園時間が延長され、園内の「掬月亭(きくげつてい)」や「ガーデンカフェ栗林」などの店舗ではおいしいお茶や食事が楽しめます。
【見ごろ】11月中旬~12月上旬
【イベント】「和の伝統芸能」2024年11月23日(土・祝)18:30〜・19:30〜=和風殺陣演劇/24日(日)18:00〜・20:00〜=津軽三味線と民謡のコラボ、19:00〜=津軽三味線野外ライブ/12月1日(日)18:00〜・20:00〜=津軽三味線と篠笛のコラボ、19:00〜=津軽三味線野外ライブ/商工奨励館北館(野外ライブは鹿鳴原)
「三好慶子と朱雀会筝曲演奏会」2024年11月30日(土)18:00開演/商工奨励館北館
「オリーブ少年少女合唱団特別公演」2024年12月1日(日) 15:15〜・16:30〜/商工奨励館北館
「風車、和傘のライトアップ」2024年11月22日(金)~12月1日(日)17:00~21:00/鹿鳴原
「讃岐提灯NIGHT」2024年11月23日(土・祝)・24日(日)・30日(土)・12月1日(日)17:00〜20:30/商工奨励館北館ほか ※讃岐提灯展示(商工奨励館北庭ほか)、提灯レンタル(北門券売所前ほか)
【ライトアップ】2024年11月22日(金)~12月1日(日)の17:00~21:00
■DATA
栗林(りつりん)公園
- 所在地
- 香川県高松市栗林町1-20-16
- 電話番号
- 栗林公園観光事務所:087-833-7411
- 営業時間
- 3月/6:30~18:00
4月/5:30~18:30
5月/5:30~18:30
※その他、月によって異なるが、おおむね日の出から日没まで
2.四国村ミウゼアム<高松市>
源平合戦の古戦場・屋島の麓(ふもと)に位置する「四国村ミウゼアム」は、約5万平方メートルの広大な野外博物館。桜や新緑、四季折々の自然に彩られる中でも、紅葉シーズンは格別です。
村内には四国地方を中心に、江戸~大正時代の伝統的な古民家や国指定の重要文化財を含む歴史的建造物33棟を移築・復元。その佇まいが赤いモミジに囲まれてノスタルジック感を増し、タイムスリップしたかのような気分を味わえます。
先人たちの知恵や工夫を感じる道具も展示された建物と色づく樹々が調和する光景や、3分の2スケールで再現した徳島・祖谷(いや)のかずら橋、世界的な建築家・安藤忠雄氏設計の美術館「四国村ギャラリー」周辺など、どこを切り取っても絵になりますよ。
入村しなくても利用できるエントランス棟「おやねさん」や茅葺き古民家の讃岐うどん店「わら家」、神戸から移築した異人館を活用した「四国村カフェ」も併設。これら入口周辺の紅葉も美しいですよ。散策の後は買い物やグルメも楽しんで。
【見ごろ】11月中旬~12月初旬
【祭り】なし
【ライトアップ】なし
■DATA
3.寒霞渓(かんかけい)<小豆島町>
日本三大渓谷美の一つに数えられる寒霞渓(かんかけい)は、瀬戸内海国立公園の中でも指折りの景勝地。
小豆島最高峰・星ヶ城山の四望頂(しぼうちょう)展望台(標高約570m)からは、海・山・空の四方に感動の眺望が広がります。中でも秋は絶景とあって、多くの人が訪れます。
展望台からの大パノラマもさることながら、寒霞渓の楽しみはロープウェイからの景色にもあり。
約1,300万年前の火山活動で誕生し、200万年の歳月が創り出した奇岩や大岩壁の中を進むスリルと迫力は満点。真っ赤に染まった渓谷の中を5分間の空中散歩で堪能してみて。片道はロープウェイ、片道はハイキングで登り下りするのもおすすめです。
【見ごろ】11月上旬~11月下旬
【祭り】「寒霞渓もみじ茶会」11月3日(日・祝)10:00~15:00
➡︎イベントの詳細はこちら
【ライトアップ】なし
■DATA
寒霞渓(かんかけい)
- 所在地
- 【寒霞渓ロープウェイ山頂駅】香川県小豆郡小豆島町神懸通乙168
- 電話番号
- 寒霞渓ロープウェイ山頂駅:0879-82-2171
寒霞渓ロープウェイこううん駅:0879-82-0904 - 営業時間
- 【寒霞渓ロープウェイ運行時間】
10月21日~11月30日/8:00~17:00
12月1日~12月20日/8:30~17:00
※その他、季節によって多少異なる
※12分間隔で運行、多客時は6分間隔で臨時運行
4.大窪寺(おおくぼじ)<さぬき市>
県内屈指の紅葉の名所として名高い「大窪寺」。四国霊場第88番札所、結願寺(けちがんじ)とあって、お遍路さんはもちろん、普段の参拝も自然と背筋が伸びる思いがします。
境内では「香川の保存木」に指定されている高さ26mの大イチョウから始まり、追ってカエデやイロハモミジなどが色づき、静寂なお寺の佇まいをいっそう美しく見せています。
本堂に向かう二天門前のモミジは多くの写真家が押さえる絶好ポイント。
ちなみに、大師堂の内拝口から地下へ進むと、88カ寺すべての小さな本尊があり、各寺から集めた砂を踏みながらお参りする「お砂踏み」ができます。四国霊場巡りと同じ功徳があるといわれる貴重な体験なので、時間が許す人はぜひ。
門前には紅葉の時季にうれしい体が温まるグルメ販売や、名物打ち込みうどんが有名な「八十八庵(やそばあん)」もあり、こちらも見逃せません。
【見ごろ】10月下旬~12月上旬
【祭り】なし
【ライトアップ】なし
画像提供:(一社)さぬき市観光協会
■DATA
5.香川用水記念公園<三豊市>
知る人ぞ知る紅葉スポットとして近年注目度急上昇の「香川用水記念公園」。寒暖差の大きい山間部に位置するとあって、鮮やかな紅葉が広い園内全体を秋色に染め上げます。
昔から水不足に悩まされてきた讃岐の国。香川用水が県内に配られる様子を石張りで表現した「記念の広場」には堂々としたモミジバフウがずらり。
大型水車が回る「じゃぶじゃぶ池」には東屋があり、ひと休みも可能です。池につながる「せせらぎの川」沿いや、川にかかる「もみじ橋」「めがね橋」も、モミジに彩られて風情あふれる光景に。いろんな場所を切り取って。
【見ごろ】11月上旬~下旬
【祭り】なし
【ライトアップ】なし
■DATA
6.太古の森<三木町>
三木町のシンボルツリー的存在・メタセコイアの巨木と恐竜のオブジェが異彩を放つ、ひと味違う紅葉スポット。
ヒノキ科の落葉樹・メタセコイアは、同町出身の植物学者が1941年にその化石を発見・命名した植物。100万年前、恐竜と同時期に生息していたと考えられる“生きた化石植物”であることにちなんで、「太古の森」と名付けられた憩いの場所です。
約2,700本ものメタセコイアが黄色やオレンジに色づき、ティラノサウルスやトリケラトプスなどのオブジェが点在する光景は、インパクト大!モミジやカエデとは異なる紅葉を写真に収めようと訪れる人も少なくありません。
池にかかる浮き橋「水上アベニュー」を渡ってたどり着くというアクセスもユニーク。悠久の時を超えて、恐竜と森林浴はいかが?
【見ごろ】11月上旬~下旬
【祭り】なし
【ライトアップ】なし
■DATA
7.虹の滝(こうのたき)<三木町>
県指定の自然記念物「虹の滝(こうのたき)」は、弘法大師空海の伝説が残る雌雄一対の滝。上にある雄滝(おんたき)は高さ11m・幅5m、下にある雌滝(めんたき)は落差8m・幅6m。規模はさほど大きくはなくとも、水量が豊富ですぐ近くまで行くことができるので、見応え抜群です。
付近一帯の渓谷が赤や黄色に染め上げられる秋、モミジが整備された遊歩道は深紅のじゅうたんに。森の静寂に包まれる穴場スポットで、マイナスイオンをたっぷり浴びて。
高松市塩江町方面から国道193号線を進むのが分かりやすくておすすめですが、道中、車が対向できないほど道幅が狭い部分もあるので運転は慎重に。
【見ごろ】11月上旬~中旬
【祭り】なし
【ライトアップ】なし
■DATA
8.柏原渓谷<綾川町>
県中部を流れる香川の最長河川・綾川の上流、約7kmにわたって広がる渓谷。林野庁の「水源の森百選」や「さぬきの名水」に選ばれている清流を、クヌギやカエデの紅葉が鮮やかに彩ります。
キャンプ場も人気ですが、渓谷自体の駐車場は整備されていないので、運転には気を付けて。
【見ごろ】11月上旬~下旬
【祭り】なし
【ライトアップ】なし
■DATA
9.三霞洞渓谷(みかどけいこく)<まんのう町>
春は桜、夏はカジカ、冬は雪と、四季折々異なる趣を楽しめる、県内屈指の景勝地「三霞洞渓谷(みかどけいこく)」。秋の魅力はもちろん紅葉です。
渓谷内には、仙通橋・不及亭・宮岳・夫婦岩・雄淵雌淵・釜瀑布・見返り岩・桜園という8つの景勝があり、「三霞洞八景」と呼ばれています。
奇岩と清流が美しい紺碧の淵と紅葉のコントラストも見どころ。
場所は「道の駅ことなみ」の日帰り温泉「エピアみかど」から徒歩3分ほど下ったところにあります。
香川の偉人にして江戸時代の発明王・平賀源内が絶賛したという「美霞洞(みかど)温泉」と合わせて堪能してみては。
【見ごろ】11月上旬
【祭り】なし
【ライトアップ】なし
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年10月21日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。