2023年5月、東かがわに待望の本格ハードパンを楽しめるブーランジェリー「NICOPAIN(ニコパン)」がオープン。ハード系や食パンはもちろん、クロワッサン生地も併設の工房で粉から作る“フルスクラッチ製法”で、たっぷり手間がかかっています。ベースの無添加生地はクオリティーが高く、ハイレベルな品ばかり。遠くてもわざわざ買いに行きたくなるおいしさです。
・本格ハードパンが楽しめる「NICOPAIN(ニコパン)」
東かがわ市の国道11号線沿い、JR讃岐白鳥駅から西へ徒歩約5分の場所にある「NICOPAIN(ニコパン)」は、2023年5月にオープンしたブーランジェリー。パンのお店が少ない東かがわ市内では、貴重な存在です。
店内にあるカウンター席でイートインすることも可能です。焼きたてのパンをその場ですぐ頬ばったり、ドライブの合間に立ち寄ってサクッと食事したりと、気軽に利用できるのがうれしいですね。
パンに合うコーヒーとして、石焼きの深煎り豆を使用した『ホットコーヒー』や『アメリカン』(各200円)、コロンビア産オーガニック豆の『アイスコーヒー』(250円)をスタンバイ。イートインやテイクアウトのお供にいかが?
・素材にこだわった無添加生地
同店を監修したのは、大阪の有名ホテルでベーカリーシェフを務めた米澤孝一氏。素材選びからこだわった生地は無添加でありつつも、洗練された味と食感が特長です。パンの要となるベースの生地自体が高水準なので、ワンランク上の味わいを楽しめますよ。
『湯種食パン 1斤』400円
人気の『湯種食パン』は、生地をこねる時に熱湯を使用する湯種製法特有の、しっとりもっちりとした食感が特長です。クラム(中身)の密度が高く、非常にキメ細やか。クラスト(外側)部分も厚みが薄く、調和の取れた食感に職人の技を感じます。
いわゆる生食パン系なのでそのまま食べても十分おいしいのですが、軽くトーストすると表面はサクッとしつつ、中はもっちり感をキープした繊細な歯触りに「おっ」と声が出るかも。贅沢に4枚切りで食べてみると、より違いを感じられるので試してみて。
食パンだけでもバリエーション豊富で、『グラハム食パン 一斤』(400円)や『十七穀入り食パン』(450円)、『ブリオッシュナンテール 一斤』(640円)などのほか、生地の扱いが一段と難しいレシピの『レーズンブレッド 一斤』(580円)も要チェックです。
クロワッサン生地も粉から作るフルスクラッチ製法。同店では現在2種類あり、それぞれ生地と折り込みを作り分けているというこだわりにも注目です。
『クロワッサン』(230円)はフランス産最高級小麦と国産発酵バターを使用し、4つ折りの16層でパリパリとしたパイ生地風に仕上げています。
『全粒粉クロワッサン』220円
『全粒粉クロワッサン』 は全粒粉の湯種製法という、クロワッサンでは非常に珍しい組み合わせで手間がかかっているのが特長。3つ折りの27層でモッチリとした食べ応えのある食感です。
どちらのクロワッサンもシロップコーティングで表面だけ少し甘さがありますが、中は発酵バターの風味がしっかり感じられます。リベイクするとパリッと感が復活するので、ぜひトースターで温めて。
・ぜひとも食べてほしいハード系パン
数あるパンの中でも、ぜひトライしてほしいのはハード系のパン。ハードパンというと、サイズが大きくて試しづらかったり、ちょっと地味な気がして取っ付きにくい印象があるかもしれませんが、同店の品々はどれもハズレがないと言っていいほどのクオリティー。しかもハーフサイズ品がいくつかあるので、一本丸々は食べ切れないという人や、試しに食べてみたいという人にもうれしいポイントです。
『バケット』300円
同店の『バケット』は、一般的なバゲットよりも短くて食べやすいサイズ。どちらかと言うとバタールに近い気泡の入り方で密度が高めです。無駄なものは入れないリーン系の本格仕上げで低温熟成、長時間発酵。
フランス産最高級小麦100%のおかげで小麦の香りがすばらしく良いです。食べる前はもちろん、かんでいると小麦の風味がしっかり感じられ、うま味も口の中に広がります。塩気がアクセントになっていて、少々雑にリベイクしてもクラスト(外側)がパリッと、クラム(中身)はしっとりとした食感で、ポテンシャルの高さをうかがえる一品です。
『胚芽セレアル』470円
『胚芽セレアル』は店主イチオシの品。フランス産小麦とグラハム粉のブレンドに、ローストした胚芽を入れることで香ばしさをプラス。栄養素の豊富なヒマワリの種やゴマもたっぷり練り込まれ、表面にはアマニとオートミールも。それぞれの食感や風味がしっとりとした生地と合わさり、また食べたくなるおいしさに。ハーフサイズ(250円)から試すのも◎。
『クルミパン』530円
フランス産小麦とライ麦をブレンドした生地にクルミをたっぷり練り込んだ『クルミパン』は、セミハード系の仕上がり。歯切れの良い高密度な生地はとてもしっとりしていて、非常に食べやすい食感。クルミは雑味を感じず、食感、風味ともにとても良いアクセントです。
ミニサイズの『クルミ(小)』(180円)もありますが、しっとりとしたクラム(中身)を楽しみたいなら大きいサイズかハーフサイズがオススメですよ。
・惣菜パンやベーグルなどバリエーションも豊富♪
同店に並ぶパンのバリエーションは30種以上!開店直後より、11時ごろに商品がそろい始めるので、開店直後から少し時間をずらして来店するのが狙い目かも。店主の推しはハード系ですが、お客さんの要望が多い惣菜パンも売れ筋です。
菓子パン系も魅力的なものばかり。ゴマたっぷりのセレアル生地にあんこをサンドした『あんセレアル』(220円)は、ごま団子を彷彿とさせる一品。クロワッサン生地にシナモンをプラスした『シナモンロール』(300円)や、クルミパン生地に練乳クリームをサンドした『くるみミルク』(320円)も人気です。
『ラングドブフ』200円
フランス語で“牛の舌”という意味の『ラングドブフ』は卵とバターたっぷりのブリオッシュ生地にシュガーバターをトッピングしたもの。ジューシーなバター感と口溶けの良い生地が魅力の一品です。
香川県のオリジナル小麦「さぬきの夢」を配合したベーグルは、モチモチ食感で食べ応えたっぷり。レギュラー6種類と、たまに変わり種が出ることもあるそう。焼き色をあえて付けず、種類ごとの色味がキレイに残るよう焼成されているのもポイントです。
「真面目でちゃんとしたものを提供したい」と話す店主。無添加にこだわった生地や、栄養価の高い素材を取り入れたパンなど、健康志向な人にもオススメです。パン好きな人は必見のお店ですよ!
■詳細情報
■DATA
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2023年11月6日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。