屋島にある「BAKERY Matsumoto(ベーカリーマツモト)」は、オーナー夫妻の人柄と、看板メニューでもある旬のフルーツを使った絶品デニッシュを目当てに朝から多くのお客さんが訪れます。毎日食べたい食パンからランチにピッタリの惣菜系、あま〜いデザート系まで、職人が心を込めて作るパンに目移りすること必至です。
・「BAKERY Matsumoto(ベーカリーマツモト)」
源平合戦の古戦場でもある檀ノ浦(だんのうら)から、屋島を周回する県道150号線沿い。穏やかな瀬戸内海を望める小高い場所に「BAKERY Matsumoto(ベーカリーマツモト)」はあります。納屋をリノベーションしたというお店は、瓦屋根や外壁などに昔の面影が感じられ、レトロ感漂うかわいらしい雰囲気。
お店の前には自転車用のバイクスタンドも。山と海、どちらも楽しめる屋島はドライブスポットとしてはもちろん、サイクリングやランニングのコースとしても人気が高く、朝食やランチがてら立ち寄る人も多いそうです。
工房が併設された店内は、ガラスのショーケースにパンがずらり。白とウッド調で統一されたナチュラルな空間が、主役であるパンを引き立てています。大きな窓からやわらかな朝日が差し込む時間帯は、パンがキラキラと照らされ、いっそう魅力的に。
・食への愛とアイデアが詰まったこだわりのパン
パン歴35年、ホテルのベーカリー部門での経験も持ち、念願の自身のお店を2017年にオープンさせた店主。一つひとつ丁寧に作り上げられるパンは、食パンからハード系、惣菜系、スイーツ系まで多種多様にわたり、平日は約40種類、土日には50種類ほどが入れ替わりで店頭に登場します。
「店主はパンに限らず食べることが大好きなんですよ」と奥さま。つい目移りしてしまうラインアップは、インプットされた豊富なアイデアから生まれているそう。そのため何度来ても飽きがこないとリピーター客も絶えません。取材時にも常連さんが「こんなパンあったっけ?」と早々に新商品を発見し購入する光景も。
『ロイヤルブレッド』1本660円、ハーフ330円
定番の食パンは3種。中でも人気の『ロイヤルブレッド』は4種の小麦をブレンドし、ハチミツとマスカルポーネチーズが練り込まれた山型食パン。少し甘めなのでそのまま食べても、トーストしてバターを塗ってもOK。おうちで好みの厚さにカットして、お気に入りの食べ方を見つけて。
その名の通り北海道産小麦「はるゆたか」を使用した『はるゆたか食パン』は小麦の香りをより感じられる、オーソドックスな角食パン。また「食パンは食べたいけど糖質が気になる」というお客さんの要望から生まれた『低糖質食パン』は、通常に比べて50%の糖質をカットしているそう(予約可)。そのほかの商品の中にも、こんなパンが食べたい!というお客さんの声をもとに生まれたものが数多くあるそうで、何にでも挑戦するオーナーの気概を感じます。
・オープン当時から不動の人気を誇る「デニッシュ」
『デニッシュ』1個300円〜
「BAKERY Matsumoto」といえば『デニッシュ』といっても過言ではないほど、オープン当時から看板メニューとして愛され続けているこちら。旬のフルーツや食材を使い、シーズンごとに約10種類ほど店頭に並びます。取材時はモンブランや鳴門金時、ナッツなど秋を感じる品ぞろえ。
宝石のようにきらびやかな見た目の『デニッシュ』は並ぶと圧巻。盛り付けにも手を抜かない店主のこだわりがうかがえます。子どもの手のひらほどある大きめサイズですが、上品さも兼ね備えた佇まいはまるでデニッシュ界のプリンセス…。
目にもおいしいキラキラ感で、手土産にしても喜ばれそうです。
『洋なしデニッシュ』330円
上質なバターの風味を感じる生地は「よつ葉バター」を織り込み、水分量の多いフルーツやクリームに合わせて、しっかりめに焼き上げているそう。端っこはサクッとした食感、具材がのった中心部分はしっとりとしていて、果物や素材の味とマッチしています。
スライスされた洋梨のコンポートがのった季節限定の『洋なしデニッシュ』は、ジューシーな果肉の甘さと、生地のバランスがGOOD!
これまで春にはイチゴ、夏にはマンゴーやパイン、ブドウなどが登場したそう。季節ごとに変わる味をコンプリートしてみては。
・素材も愛情も惜しみなく使われたパンにうっとり
『クロワッサン 』各270円〜
※左から時計回りにプレーン、ショコラ、ピスタチオ
サクサク、フワフワ、軽〜い食感の『クロワッサン』はバターの風味を感じるプレーンをはじめ3種。まるまる1枚板チョコが挟まれた「ショコラ」に、自家製のピスタチオクリームをサンドした「ピスタチオ」など、生地が軽いからこそできる濃厚なフレーバーが特徴です。口の周りが汚れるなんてことはこの時ばかりは忘れて、そのままかぶりついて。口いっぱいにほおばりながら楽しんでほしい一品です。
手前から『塩パン』160円、『塩あんぱん』『塩パン明太バター』各200円
塩パンブームの最中、お客さんからの要望で商品化された塩パンも今ではレギュラーメニュー。かんだ瞬間から分かるもっちり食感は一度食べるとやみつきになること間違いなし。バターと塩気のバランスが絶妙で、しっかりめの生地とあって腹持ちも良さそうです。程よい甘さの粒あんがずっしり入った『塩あんぱん』や、プチプチと粒感のある明太子がたっぷり入った『塩パン明太バター』もおすすめ。
『栗と黒豆のフランス』380円
ハード系が好きな人もご安心。カンパーニュやミニバゲットなども用意されています。栗と黒豆がゴロゴロ入った『栗と黒豆のフランス』はずっしり詰まった生地と、素材本来の自然な甘さを感じる優しい味わいがクセになります。
カットしたら断面に注目を!大きな栗と黒豆がこれでもかと練り込まれていて思わず笑みがこぼれそう。少しずつカットしてちびちび食べるのもよし、分厚く切って栗と黒豆を贅沢に堪能するのもよしですよ♪
“のんびりと末長く愛されるお店に”と、パン愛にあふれるオーナーと気さくな奥さまが二人三脚でスタートした屋島の小さなお店「BAKERY Matsumoto」。瀬戸内のように穏やかで温かい2人の人柄が、パンやお店の空気からも伝わります。
いつ来てもワクワクさせてくれる同店で、どれを食べようか悩むのもまた楽しい時間ですよ。
■詳細情報
■DATA
BAKERY Matsumoto(ベーカリーマツモト)
- 所在地
- 香川県高松市屋島東町46
- 電話番号
- 087-880-6800
- 営業時間
- 8:00〜15:00(売り切れ次第終了)
- ※イートインスペース、ドリンクの販売はありません