ことでん太田駅から徒歩約16分。洋菓子の老舗「菓子工房 ルーヴ」は、ケーキや焼き菓子、パンの販売のほかカフェを併設する高松市鹿角町の空港通り店をはじめ、番町店、「Anniversary Lowe(アニバーサリー ルーヴ) 屋島」、カヌレなどのヨーロッパの伝統菓子を扱う「GRANDMAISON LÖWE(グランメゾン・ルーヴ)」の4店舗を香川県内で展開。おはぎなどの和スイーツを取り扱うブランド「あん」もプロデュースするなど、常に進化を続ける地域密着型のパティスリーです。
・「菓子工房 ルーヴ」
ことでん太田駅から徒歩約16分。空港通りに位置する洋菓子の老舗「菓子工房 ルーヴ」は、ケーキや焼き菓子、パンの販売のほかカフェを併設する高松市鹿角町の空港通り店をはじめ、番町店、「Anniversary Lowe(アニバーサリー ルーヴ) 屋島」、カヌレやマロングラッセなどのヨーロッパの伝統菓子を扱う「GRANDMAISON LÖWE(グランメゾン・ルーヴ)」の4店舗を香川県内で展開。2020年には空港通り店内に、おはぎや大福、ようかんなどの和スイーツを取り扱う新ブランド「あん」もオープンしました。
1978年の創業当時は、まだ生クリームやフルーツを使ったケーキ自体が珍しく、シンプルなバターケーキが主流だったそう。そんな中、高松市内のライオン通商店街で、ドイツ菓子とパンのお店として歩み始めました。間口が3mほどの小さなお店で、店名の「ルーヴ」は場所にちなんでドイツ語のライオンが由来となりました。
町の小さな洋菓子店として、手作りでできるだけ地域の素材を使ったお菓子を提供してきた同店。45年たった今もその精神は変わらず、30周年を迎えた年にはお菓子屋にできる地域貢献をと、原材料を見直し、今では定番になっている材料もひと足早く使用し始めました。
三木町産の朝採れ卵をはじめ、小麦粉や牛乳、ケーキに欠かせないイチゴは香川の県産品でもある女峰(にょほう)を、香川のブランド米・おいでまいの米粉や直島の天日塩、香川大学開発の体に優しい自然由来の甘味料・希少糖アルロース、伝統的な砂糖・和三盆糖など、お菓子づくりに必要不可欠な材料は、どれも地元である香川ゆかりのもの。いずれもパティシエたち自らが生産者との対話を重ね、産地へ足を運び、実際に試作を重ねながら使用しています。
香川愛を感じるエピソードですね。
・ルーヴを代表するお菓子たち
今では同店の看板スイーツともなっている『和三盆手巻』は、2000年に販売をスタート。当時はまだ和食や、上生菓子などの和菓子にしか使われていなかった和三盆糖を、洋菓子にも取り入れた一品です。江戸時代から続く東かがわ市の和三盆の老舗「三谷製糖」の協力で、和三盆製造中に生まれる「白下糖(しろしたとう)」を材料として採用。優しい甘さでありながら、コクがあり上品な味わいが特徴の白下糖は、しっとりやわらかな県産米「おいでまい」米粉や県産小麦「さぬきの夢」小麦粉で仕立てた生地に使用。生クリームには精製された「和三盆糖」が惜しみなく使われていて、口の中でほどける甘さを実現しました。
材料は販売を開始した2000年から少しずつ、時代やニーズに合わせてマイナーチェンジを行っているそうで、“メイドイン香川”の素材にこだわったロールケーキは、全国各地にファンの多い一品です。
香川県産品コンクールでも最優秀賞を受賞した、同じく人気商品『讃岐おんまい』は2009年に「讃の岐三(さぬのきさん)」という名前で発売。同店で初めて商品化された和菓子ですが、和と洋の垣根を越えたスイーツでもあります。これまであんこを炊いたことがなかったという洋菓子職人たちが、何度も研究と試行錯誤を重ねて生み出した特製のミルク餡(あん)を、しっとりやわらかな生地で包み込んでいます。
「おんまい」は香川の方言でお菓子や、おいしいものを意味する言葉。景勝地である屋島の形をイメージしたかわいらしいミルクまんじゅうです。
・熱々ワッフルや生ケーキ、おはぎをイートイン
テイクアウトのお菓子だけでなく、空港通り店ではイートインが可能なカフェ「Cafe die mahne(カフェ ディ メーネ)」を併設。自家製パンのトーストやホットサンドといったモーニングや、季節のキッシュなどの軽食、旬のフルーツを使ったパフェにワッフルなど豊富なラインアップに目移り必至です。
創業当時はパン作りを行っていた同店、リバイバルとして2022年からパンの製造・販売を再開。当時のレシピを元に作られた自家製パンは、古いお客さんから懐かしむ声も。
カフェのトーストメニューで食べられるほか、1階の店頭にはパンコーナーも常設されているので持ち帰りもできますよ♪
『チョコバナナワッフル』935円
注文を受けてから店内で焼き上げるワッフルはプレーンとチョコバナナ、季節替わりのメニューから選べます。ドリンクを付けると55円オフになるお得なセットも。ブレンドコーヒーやカフェラテ、紅茶などから好きな飲み物を選んで。
アツアツのワッフル生地は軽い口当たりで、カリッ、もちっとした食感。熱で溶けたバニラアイスと生クリーム、バナナと一緒に頬張りましょう。
『季節のケーキ』※ショーケースで確認を
もちろんケーキもいただけますよ♪ カフェ店頭のショーケースのほか、1階のショーケースから好きなケーキを選んで、ドリンクと一緒にカフェタイムを楽しんで。取材時は香川県まんのう町・羽間(はざま)地区の「はざまいちじく」とシャインマスカットのタルトや、プリン・ア・ラ・モード、パッションフルーツを使ったムースケーキなどがずらり。持ち帰りのみの場合は1階でオーダーを。
『こはぎ』183円〜
あんこ好きの社長が発案したこんまい(小さい)おはぎ=「こはぎ」は、『讃岐おんまい』で培ったあんこのノウハウと、パティシエの表現力を生かした一品。オーソドックスな粒あんをはじめ、きなこのほか、バラに見立てたフランボワーズ仕立てのおはぎなどユニークなものも。
取材時にはキャラメリゼしたクルミを混ぜ込んだ「かぼちゃのおはぎ」、スイートポテト餡の「おいもさん」が登場。素材はもちろん、食べるのがもったいないほどキュートなビジュアルにも注目です。
『こはぎ』を提供している「あん」は月・火曜がお休みのためご注意を!
今も昔も変わらずお客さんの“笑顔”のために、進化を続けてきた「菓子工房 ルーヴ」。手土産やギフト、誕生日などの記念日にとどまらず、日常のふとした瞬間に気軽にスイーツを楽しめる街のパティスリーとして、香川に根差したお菓子づくりや地域貢献のみならず、何世代にも渡って愛される洋菓子、和菓子を提供しています。
■詳細情報
■DATA
菓子工房 ルーヴ
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年9月13日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。