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2025.3.1
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大人の学び直しは「地域マネジメント研究科(香川大学ビジネススクール)」から!MBAって意外と身近です

変化の激しい時代、「学び直し」や「リスキリング」の必要性を感じている人は多いのでは?働きながら学べる香川大学大学院は、自分を進化させたい社会人にとってもってこいの場。中でも「地域マネジメント研究科」、通称“地マネ”では、さまざまなバックグラウンドを持つ人が、仕事に生かせる実践的なスキルを磨き、日々成長しています。その世界をのぞいて、あなたも挑戦の一歩を踏み出しませんか。

・社会人の学びを応援する香川大学大学院地域マネジメント研究科(香川大学ビジネススクール)

「キャリアアップを図りたい」「独立起業したい」「地域社会に貢献したい」という明確な目標がある人はもちろん、「自分の能力に限界を感じる」「今の環境を変えたい」「転職するための武器が欲しい」といった焦燥感が原動力の人など、大人だからこそ芽生える「学びたい」気持ち。香川大学大学院地域マネジメント研究科には、こうした思いに応え、社会人が働きながら学べる環境が整っています。では、どんな学びがあるのかのぞいてみましょう。


・「地マネ」ってなんだ?

地域マネジメント研究科、通称「地マネ」は、2004年に設立された中四国初のビジネススクール(経営系専門職大学院)。2年間で経営に必要な財務会計やマーケティングなどの知識を幅広く体系的に学び、MBA(経営学修士)の学位を取得することができます。「地域マネジメント」というだけあって、一般的なビジネススクールとは異なり、地域公共系の科目も履修できるのが特徴。企業経営だけでなく、新たなビジネスや観光の創造、効果的な情報発信、自治体のあり方など、学びたいことや解決したい課題も人それぞれ。民間企業に勤める人や中小企業の経営者、公務員、医療に携わる人、大学を卒業したばかりの学生など、さまざまな職種や経歴の人が集まっています。というと何だか難しそう、ハードルが高そうと気後れしてしまうので、実際に通っている社会人在学生に、“ほんとのところ”を聞いてみました。

➡︎地域マネジメント研究科の特徴、詳しくはこちら(公式HP)

・大変?ついていける?在学生にインタビュー

取材に答えてくれたのは、マーケティング戦略やマーケティング・リサーチを専門とする大﨑孝徳教授(写真右)と、2024年に入学した社会人学生の田井美由紀さん(中央)、中條洋輔さん(左)。ズバリ「地マネ」の学び、大学院の雰囲気ってどうですか?

大﨑先生 「地マネ」はビジネスを学びつつ、それをまちづくりや地域の課題解決につなげて、地域を元気にする研究ができる場所です。仕事も年代も異なるさまざまな人が集まって、とても熱心に取り組んでいるよね。

田井さん はい、普通に生活してたら接点がないぐらい、みんなバラバラな集まりです。その中で経営なんて私は素人で、「SWOT分析ってなに?」「ターゲティング?」って、知らない単語がいっぱいでどうしよう、ついていけない(笑)と思いながら、どんどん新しいことに触れるのは大変ですが、充実していて楽しいです。

中條さん 12人いらっしゃる先生もとにかく個性豊か。ヤバいくらい熱心な先生も多くて、授業の後に個別で2時間半ぐらい話してくれることも珍しくなく(笑)、刺激があっておもしろいです。多様な価値観を知ることで視野が広がって、新たにやりたいことができたり、夢が明確になったりしています。

お二人とも童心に帰ったように目を輝かせます。入学のきっかけや今後の目標など、具体的に聞いてみるとー。



・亡き夫の病院を地域住民のために次世代につないでいきたい

●田井美由紀さんの場合

薬剤師でもある田井さんは、現在、高松市田村町にある「田井メディカルクリニック」の事務長を務めています。思いもよらない環境の変化が訪れたのは2023年5月のこと。当時の「田井メディカルクリニック」を開業していたご主人が、ランニング中、突然帰らぬ人に…。

「それまで夫のサポートに全力を尽くす生き方で、それでも暇なしだった日々が、個人事業主不在によりクリニックはすぐに閉業、無職になって急転直下。以前よりコロナ禍で大好きな旅行にも行けず、県立図書館に通っていた時に、地マネの学生募集のポスターが目に留まって、勉強しようかなって」。まだ小中学生だった3人のお子さんに相談したところ、「今まで頑張ってきたのだからこれからは好きなことをしたらいい」と背中を押され、同年7月には同科を受験。持ち前の行動力を発揮します。そして見事合格、さらには別の病院を経営する親族の協力を得て、法人サテライト(分院として)クリニックを再開する道が開けます。

「1年ぶりに再開させたものの患者さんは以前の3分の1に減少、使わないうちにダメになった機械もあるなど、改めて経営の難しさを感じています。でも、支えてくれる家族や周りの人の期待に応え、夫が築き上げてきたクリニックをもう一度軌道に乗せ、地域に貢献できる場所として残していきたい。そのために、ここで学んだ経営の知識を生かしたい」と力強く語ります。

●教員との距離が近く、寄り添ってくれる指導体制

「入学当初は不安でしたが、アカデミック・アドバイザーという制度があって、生徒3人に1人の割合で担任のような先生がつくんです。生徒6人に対して2人の先生が入って、グループで話し合う感じ。それぞれの生徒がやりたいことに合わせて、履修する授業や研究について相談に乗ってくれるから、こんなに手厚くサポートしてくれるんだって驚きました。私が取った方がいい授業をきめ細やかにアドバイスしてもらえるので心強いです」

社会人学生が多いため、地マネの授業は平日の夜間(18:20〜)や土曜に開講されます。子育てと新規開業、学業と三足のわらじを履く田井さんは、子どもの理解も得て、週4日ぐらいのペースで無理なく通っているそう。

●知事や経営者など週替わりでリーダーの話を聞けるのが楽しい!

「授業は少人数のディスカッションを通して理解を深めたり、エクセルで実践的なスキルを身につけたり、地域企業や住民との交流を通して課題を見つけたりと、楽しいけど大変で、刺激があって目まぐるしいです(笑)」と1年目を振り返る田井さん。一番好きな授業は、学外から週替わりで講師を招く「四国経済事情」とのこと。「香川県知事や高松市長、全国企業の支店長といった幅広いジャンルのリーダーたちの話を聞ける機会ってなかなかないじゃないですか。とてもおもしろくて、得るものが多いです」とその魅力を語ります。

「毎日18:00に病院が終わって、18:20には授業スタート。晩ご飯を食べる余裕はないけど、2年だけの濃密な時間と思ってがんばります!」
限られた時間をやりくりし、忙しくも新しい発見、すばらしい仲間や講師との出会いがある「地マネ」で、あらゆることを吸収する日々を送っています。

・広く地域に貢献する企業を立ち上げたい

●中條洋輔さんの場合


「地域の人の健康に貢献したい」という強い思いを持つ中條さんは、そのために起業を志し、地域に特化した経営学を学べる「地マネ」に入学。「地域の課題解決に取り組む手法や理論と経営学が同時に学べる、これはもう俺のためにある学科だ!って思いましたね」とにっこり。
理学療法士として病院や介護施設に勤めた現場経験から、退院後の患者に対するリハビリ体制の不足という課題を痛感した中條さん。家庭に戻った患者が適切なケアを受けられないことで、身体機能が低下し、再び入院を余儀なくされるケースを目の当たりにしてきました。
その後、新しく設立されたばかりのスタートアップ企業を経て、さまざまな形で地域で充実したリハビリサービスを受けることができる環境の創出を目指しています。


●熱意あふれる教授陣と実践的な授業で視界が開ける

「僕が好きな授業は、大﨑先生のマーケティング戦略、それと地域マネジメント論です。僕がなんとなく思っていたこと、知りたかったことが体系化されていて、おもしろいなと」。熱意あふれる教授陣からの学びを通して、それまでの価値観が打ち破られたと言います。卒業後すぐの起業を想定していましたが、さらに学び続けたい意欲が高まり、起業時期や規模もより現実的なプランを模索しているところ。視野の広がりが、新たな可能性を育んでいます。

●香川大学というブランドを生かさない手はない
「地マネ」で学ぶメリットは、質の高い授業や教授陣のサポートだけにあらず。「香川大学という信用は地域での活動において大きな強み。調査や研究に当たって企業や団体に協力を依頼する際、個人だったら取り合ってもらえないようなケースも、大学院生という立場でスムーズに話が進みやすい。普段の生活では出会えないような人に会えるのも魅力」と、そのネームバリューを実感しています。


・学生同士のネットワークも財産

異業種・他世代が集まる社会人大学院は、人との絆やネットワークも強力な財産に。「みんなそれぞれ忙しいけど、同期とも先輩とも卒業生とも交流があります」と田井さん。「授業が夜だから、その後ご飯行くと帰りが朝の5時になったこともあったよね」というエピソードも。
1年目は座学やフィールドワークを中心に学び、2年目はその仕上げとして、自分の仕事上や地域に関する課題の解決を目指す「プロジェクト研究」に取り組みます。卒業生はさまざまな分野で活躍していますが、いろんなところでつながることも珍しくないそう。地域課題に取り組むからこそ、人脈の広さが助けになることも。

・「地マネ」で一緒に地域の未来を創ろう!

地域マネジメント研究科は、単に経営学の知識を詰め込むのではなく、地域で活躍したいという思いをかなえるための、実践的な学びの場。「地域で何かしたいけど、何から始めればいいか分からない」「地域をもっと良くしたい」、その気持ちがあれば、可能性は無限大。「地マネ」で学んでみませんか。受験チャンスは、夏・秋・冬の年に3回。地域の役に立つ経験を通して、きっと大きなやりがいと感動を味わえるはずです。

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